基本方針

2024年度理事長所信

入会当初、先輩方が発する輝きに羨望を抱き「いつか自分も憧れられる存在になりたい」 そう心に思ったことを今でも忘れません。少しでも力になれるならば、初めはそのような考えでとにかく活動には参加していましたが、どこか自分の行動に違和感がありました。自分は誰のために、何のためにやっているのか。初めて委員長のお役職を頂いたとき、大変なのだろうと理解しながらも周りの期待に応える想いで挑みました。始めは何をやっても上手くいきませんでした。自分なら何となくこなせるだろうと、JC活動を作業として捉え進めていたのだろうと思います。そんな時、私の傍にはいつも助けてくれる仲間がいました。皆、仕事や家庭があり自らも苦しい状況にあっても、そんなことは微塵も出さずに支えてくれました。いつも私のことを想い、全力で叱ってくれる、そして私の成長を願い激励を頂いてきました。まずは自分ではなく誰かのために、そう言われたからやるのではなく自然と当たり前にひとを想い、ひとの成長を願い、私を助けてくれました。だからこそ、その恩に報いようと原動力となり一人では越えられなかった困難に向き合って来ることが出来ました。「何のために誰のために」行うのかを考え、「自分ではなく周りのために」行動していくことの大切さを知りました。そして、必死にただひた向きに励んだ後に「よくやった!」と握手される喜びは今でも脳裏に焼き付いています。その握手には労いと共に、更なる成長への期待と激励という「愛」が込められていました。多くの先輩や仲間から与えていただいた「愛」に気付き、次は自分が「愛」を送っていくことが青年会議所であるのだと知りました。ひととの本当の関りや「愛」を学ぶことができる場所こそが栗東青年会議所なのです。

 

青年会議所活動に励む道の過程では、時に多くの壁が訪れることもあります。そのような時、自分ではなく周りのひとを想い、共に悩み希望を見出してくれる仲間の支えによって大きな可能性を見出すことができます。そしてそのような仲間に出逢い、仲間の「愛」に気付き、自らもそんな「ひと」になりたいと思った時に初めて、自らのJCとしての道が始まるのではないでしょうか。

 

 

私たち栗東青年会議所は「明るい豊かなまちの創造」を目指して活動するまちづくり団体です。入会の理由は様々ですが、仲間と自らの可能性を信じ、少しの勇気を持って如何なることにも恐れずに挑戦していくことで、ひとの優しさに気付きひとを想える心を知ることができます。青年会議所で得ることができるそういった経験が大いなる希望と自信へとつながります。あなた自身が愛を与えてもらう立場ではなくひとに「愛」を送ることで、多くの「ひと」へ希望や自信といった影響を与えることができる人間へと成長することができ、今度はまちに住まう市民へとその心を届けまちづくり運動へとつなげていきましょう。


【仲間を惹きつけ想い合う「愛」で栗東(まち)の未来を創る会員拡大】

継続的な会員の発掘は常に組織の原動力を保ち、効果的な運動を展開するために必要不可欠です。魅力ある組織であり続けるために所属するメンバー自身がそれらの魅力を発信できることが会員拡大には重要であり、それぞれにもつ栗東青年会議所の魅力を共有し共感を生んでいけるよう全メンバーが同じ志を抱き、LOMの未来を創っていく意識を持って同志を惹きつけましょう。栗東青年会議所に所属するメンバーはそれぞれに多種多様な人生感を持ち、考え方、価値観も異なるが故に必要とされるべき唯一無二の「存在」であることをメンバー同士理解し認め合うこと、そして互いに切磋琢磨し己を成長させることで他者に影響を与えられる人間へと成長していくことも会員拡大に繋がることを意識し、勇気ある挑戦と覚悟を持った決断、そして仲間を想い合う「愛」の心をもって全員で仲間を募りましょう。

会員拡大と隣り合わせで忘れてはならないことは、メンバーが卒業まで活発に活動できる環境づくりとせっかく仮入会としてご縁を頂いたにも関わらず入会に至らない状況の改善です。入会後も青年会議所の理念やまちづくり運動への共感を促すコミュニケーションを図りながら全メンバーがひとりのメンバーのことを、ひとりが全メンバーのことを考えることができるフォローアップ体制を構築しましょう。


【仲間を想い合う「愛」をもった地域に誇れる魅力ある組織づくり】

栗東青年会議所は、これまでも多種多様な人生観を持ち、考え方、価値観も異なるメンバー同士が互いに尊重し合い切磋琢磨しながら活動を行ってまいりました。メンバーそれぞれが時間やスケジュールを調整し、時には家族との時間や仕事を調整して臨んでおり、何にも代え難い貴重な仲間の時間を頂くことを決して忘れずに、仲間を想い合う「愛」の心を持って活動・運動を構築しましょう。青年会議所活動を行えることは当たり前ではなく、常に家族や従業員に支えられていることを忘れてはいけません。メンバーや家族、従業員への感謝を忘れず、当たり前のことを当たり前に行う規律ある運営と自らの社業や実社会に役立つ考え方やスキルを得ることができる例会を構築することによって組織の魅力が増し、地域に誇れる組織へと昇華するのです。

委員会や理事会は、本音で語りぶつかり合いながら妥協なき議論を重ねましょう。それが互いの成長となり、地域への効果的な運動を創る意識の向上へとつながります。そのためにもしっかりとした準備と効率的な運営、そして皆がルールを守ることを徹底しましょう。

 

また、近年様々なデジタル機器やツールが発達していますが、物事の本質や本来の目的を見定め、導入できるものは積極的に活用しましょう。時代の変化に柔軟に適応しながらも、これまで栗東青年会議所が大切にしてきた規律ある運営と第一に仲間のことを想う「愛」の心を継承していくことで、地域に誇れる魅力ある組織を確固たるものとし、まずは仲間のため、栗東(まち)のために行動を起こせる組織を築いてまいりましょう。


【市民や若者に共感をもたらし相手の心に届ける「愛」をもった効果的な広報発信】

 

様々な情報が溢れる昨今、人々は興味・関心・共感をもとにそれらの情報を取捨選択し日々生活を営んでいます。大切なことは誰に何を届けたいかであり、ターゲットを明確にすること、そしてターゲットに応じて発信する媒体を使い分ける必要があります。また、情報を届ける相手が違うことで興味・関心・共感を得られず発信が埋もれてしまうため、メンバーに共有することと対外に発信することを分けて考える必要があります。そして、昨今のSNSによる若者世代の発信力や拡散力は世の潮流を動かす影響力を秘めています。若者世代を突き動かすような今までの方法に捉われない自由で柔軟な発想による発信と私たちが普段何気なく行う活動を親しみやすく発信することで、栗東青年会議所が行う運動への共感の輪を拡げていきましょう。自分達だけで満足するのではなく相手の立場に立って行い、相手の心に届ける「愛」をもって発信を行うこと、それらは市民が参画するまちづくりへの一歩になるからこそ皆が意識共有し、発信のタイミング(時期)やターゲット(相手)を定め、どのような内容と方法で行うのか、予め戦略を立てた上での広報発信を行いましょう。


【ひとづくり×まちづくり~ひとやまちへ「愛」をもった持続可能なコミュニティの共創と未来を担う青少年育成が織り成すまちづくり~】

2020年度に策定されたPile up Ring Visionは5年目を迎えます。「生涯暮らしたいまち(栗東)」の創造を掲げ、これまでも48年に渡り先輩諸兄姉から連綿と受け継がれてきたまちづくり運動は多くのご協力者や関係諸団体の方々のご支援とご協力を賜り展開されてこられました。多くのご縁に支えられてきたことに改めて感謝し、これまでのご縁はもとより、これからも様々な知見を持った方々とのご縁を探求し私たちの運動への共感者を巻き込みながら、栗東青年会議所を中心とした一時的なつながりだけではない持続可能なコミュニティを構築することで、地域の大人の力を結集させた効果的な運動展開を行うことが必要です。市民が栗東(まち)の未来を考え、未来を担う子どもを栗東(まち)の大人が育てる。市外からの流入人口が多く、今後は市全体の人口減少予測が見込まれるこの栗東(まち)において、そこに住まう「ひと」がまちづくりへの意識を持つことで「まちを想い行動する市民」を一人でも多く増やしていく、つまりは主体的にまちづくりに関わる「ひとづくり」を行うためにも、まずはこれまでのつながりを活かしたコミュニティを構築し共にまちづくりを行う共感の輪を拡げましょう。そして、栗東(まち)の魅力である豊かな自然との触れ合いを通して、まちへの「愛」を醸成し、周りのひとや自然、命といった大いなるものを大切に、思いやりの心や感謝の気持ちといった「こころづくり」を行える、未来を担う青少年育成を織り交ぜたまちづくり運動へとつなげることで、地域の大人が未来を担う子どもを育てる一員である当事者意識を共有し、持続可能なコミュニティへとつなげることができるのです。


 【未来を見据えまちへの「愛」を醸成するドッジボール大会の実施】

 これまで多くのご協力を頂きながら開催されてきたドッジボール大会は、青少年育成事業として開催されてきた過去を経て、時代の変化と共により良い形への大会構築・運営を行いながら継続されてきました。先輩諸兄姉が創り上げ、時代と共に試行錯誤を重ねられてきた本事業は子供たちに愛され、地域に根差した事業として認識されています。今一度栗東(まち)を代表する事業へと発展させるために栗東青年会議所が主体となって継続していく中で、私たちだけで企画運営していくのではなく、改めて地域の他団体や協力者を巻き込み若い世代を取り込みながら共に企画運営を行いましょう。本大会が一つのコミュニティとなり、まちづくりに関わる市民を創出しまちへの「愛」を醸成することで大会の価値を高め、さらに栗東を代表する事業へと発展させましょう。

 

 


【他者へ「愛」を送る心を備えたリーダーの育成】

 栗東青年会議所に所属するメンバーは「修練・奉仕・友情」の三信条をもとに日々活動を行うまちづくり団体の一員であると同時に、それぞれに社業を営み、家族を支えています。まちを明るく豊かにすることや社業の発展、家族を幸せにすることは決して容易い事ではありません。ましてや、私たちはそれらを全て並行して行っているのですから、自らの「ひと」としての成長無くして務まるはずがないのです。この「ひとづくり」において大切なことは、ひとの喜びを自分の喜びとすること、まずはひとのため社会のために何の見返りも求めずに愛を注げるかにあり、自らが苦しい時にこそ周りのことを考え他者に「愛」を送ることでまちを牽引するリーダーへと成長することができるのです。互いを思いやり、支え合う中で友情を育み、自分に打ち勝つことで資質を向上させ、達成感を共有することで仲間の大切さを実感し他者への思いやりや愛を送るリーダーの育成につながる対内修練事業によってLOMの更なる発展と結束へとつなげましょう。また、栗東青年会議所は労いを大切にする組織です。実行までは少しでも良い運動へと近づけるよう自分事と捉え厳しく支え、ひとたび終われば何よりもその努力に最大限の敬意と苦労を労う。一生懸命に励む仲間を讃え合い、仲間の頑張りや涙に刺激を受けることで更に自らの成長へとつながる、そのような「ひと」が成長し合える場が他者への愛を送る心を創っていくのです。

 

 


【創立50周年に向けて 栗東青年会議所を「愛」する】

栗東青年会議所は、2025年に創立50周年の節目を迎えます。2020年度の創立45周年で新たに提唱されたPile up Ring Visionも最終年度となり、本ビジョンに沿って進めてきた組織の運動や活動がまちにどのような影響をもたらすことができたのか、正しく検証を行うことで私たち栗東青年会議所の進むべき道筋を定める必要があります。

また、様々な知見を調査しあらゆる可能性をもった検証を行うことで、今後も市民から共感を得ながら地域を牽引していく組織として進化していくために創立50周年の節目に今後の組織のあるべき姿、方向性を示すための新たな道筋を提唱する必要があります。そして創立50周年を通過点として今後も地域に必要とされる存在であり続けるべく、これまで先輩諸兄姉が紡いでこられた歴史に敬意と感謝を抱き、大切にされてきた周年事業の意義をメンバーに芽生えさせることで栗東青年会議所への誇りと「愛」を醸成し、更なる組織の発展と成長に向かえるメンバーの意識統一を行い全メンバーで創立50周年に向けた準備を行いましょう。

 

 


【最後に】

 仕事・家庭・青年会議所において共通することは「ひとづくり」が大切であるということです。青年会議所における活動の過程には多くの困難や挫折がありましたが、いつも私の成長を助けてくれる仲間がいました。青年会議所で学んだことの一つに「恩送り」という言葉があります。助けてくれた方へそのまま恩を返す「恩返し」ではなく、自らの周りにいる仲間へ頂いた恩を捧げていくことです。すると、また次へ次へとつながり想いが波及していきます。私の成長を助けてくれた先輩や仲間はいつも言っていました、「あなたの周りにいる後輩や仲間に返してあげなさい」と。何の見返りも求めずに、ただ私の成長を願って助けてくれる背中はいつも格好良かった。私も頂いた「愛」を次代へとつないでいきたい。そして栗東青年会議所に所属するメンバー全員がその想いをつないでほしい。失敗してもいいじゃないか、何度でも立ち上がり這いつくばってでも進めばいい。まずは少しの勇気から、その決断と挑戦が明日の自分を、未来の運命を変えるのだと信じ、ただひた向きに前進することで大いなる希望と自信へとつながるものと確信します。地域にいつまでも必要とされる組織であり続けるために、多くのひとを幸せにするために、「愛」を宿し誇り高き志を胸に共に歩んでいきましょう。

 

 


基本方針

ひとの喜びを自分の喜びに変え、「愛」をもって仲間のために行動しよう

まずは周囲の人々を笑顔にしよう

公益社団法人栗東青年会議所の一員であることに喜びと誇りをもって

挑戦と失敗を恐れず何事にも前向きな心で取り組もう


運営方針

・全メンバーが仲間を惹きつけ想い合う「愛」をもってLOMの未来を創る仲間づくりの実践

・仲間を想い合う「愛」の心で寄り添うフォローアップ体制の構築

・仲間が創ってくれた貴重な時間を有効活用した「愛」のある会議運営

・市民や若者に共感をもたらし相手の心に届ける「愛」をもった効果的な広報発信の実践

・自らの社業や実社会に役立つ「愛」のある例会の企画運営

・主体的に参画し「愛」を持ち合って取り組む委員会運営

・まちやひとへ「愛」をもった持続可能なコミュニティの共創と未来を担う青少年育成が織り成すまちづくり事業の実施

・未来を見据えまちへの「愛」を醸成するドッジボール大会の実施

・仲間を想い合う「愛」で友情を育める場の創出

・他者へ「愛」を送る心を備えたリーダーを育成する修練事業の実施

・出向者が栗東青年会議所に魅力と「愛」を感じる出向者支援

・互いのことを想い合える各種事業への「愛」を持った参加推進

・これからの栗東青年会議所の道筋を定める過去のビジョン検証

・創立50周年へ向けたメンバーの意識統一と「愛」の継承

 

・まちで活躍する他団体への「愛」をもった支援と協力